ナボコフ『ヨーロッパ文学講義 プルースト編』を読んだ。

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さわやかな暑さ、緑の木々からの風が気持ちよい。

ナボコフ『ヨーロッパ文学講義 プルースト編』を読んだ。

全文を紹介したいような講義内容です。
まず、「全巻これ宝探しであって、宝物は時間であり、隠し場所は過去である」
「全編を通して散歩道二つの散歩道、スワンの家のあったタンソンヴィルをとおってメゼグリーズの方へゆく散歩道と、ゲルマント家の別荘の方へゆく散歩道に何らかの点でかかわりのあった人を探索することにかかっている」
プルーストの文体は
1.豊かな比喩的イメージ、重層する比較。
2.言葉の気前よさにおいて、プルーストはまぎれもないサンタクロースである。
3.プルーストの会話と描写はたがいに溶け合い・・新しい統一を生み出している」
ここで、ビン詰めにして世に送り出される二級、三級の文学、バケツに盛って世に送り出される級もへったくれもない文学のこきおろしがある。
ゴーゴリの隠喩は悪夢で、プルーストの隠喩は夢だ」
「小説人物を取り上げる方法で、ジョイスとプルーストの比較」
「比喩の中に比喩を入れ子にするプルーストの方法」で「月の光と静寂の描写」が感銘を受けました。
「味蕾は・・詩的な役を演じている」薬湯に浸したマドレーヌ、チョコレートのクリームなどなど。
カトレヤ・ラビアータと呼ばれる蘭の色、紫がかった色合いが全巻を通じて流れている。
失われた時を求めて』のアルノー・ダンディユー、デリック・レオンが言っている内容が、これまた適切。
もちろん飛ばし読みしてよいなど一行足りと書いていない。ダイジェスト版を読んだ気になりました。